vol.20うれしいことに、すうしゃから「ないてい」をいただきました最終的にどの企業にしようか、迷っています。希望順がいいのでしょうか?
工藤佐紀子
(クドウ サキコ)

キャリアQS研究所主宰NPO法人仕事楽ネットワーク副理事長・NPO法人日本キャリア開発協会会員CDA

群馬県出身。総合化学メーカーの研究開発職に約11年間従事。結婚退職後に札幌へ転居。転職を考えCDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)を取得し、「高校生就職支援プロジェクト」のメンバーを経験。2003.4月から静岡市に在住し、大学生や高校生の就職支援・キャリア教育を中心に活動中。常葉学園大学、富士常葉大学、静岡福祉大学の非常勤講師。
 

先日も「現時点での就職内定率は過去最高」とか、「内定の前倒しが顕著に」など、売り手市場と言われている本年度の“好調振り”を伝える新聞記事を見ました。就職活動を応援している身としては喜ばしいことですが、反面、入社後を心配するときもあります。そして今の時期に増える相談が上記の質問ですね。自分の人生をも決める就職先ですから、悩むのは当然でしょう。では最終的にどう決めていくか、一緒に整理していきましょう。

自分で納得して決めよう!

では少し前に戻ってみましょう。みなさんは大学進学を考えたときや、入学を決めた大学は、自分で決定したでしょうか? もしかしたら高校の先生や、家族の方の意見を多く取り入れた人もいれば、人の意見に従った人もいるのではないでしょうか。当時はまだ17歳や18歳であったことを思えば、大人の意見に耳を傾けたり、遠慮したりしたことは、むしろ当然だったのかもしれません。
4年たった今、皆さんは立派に成人し、21歳や22歳(もっと年上の方もいますね!)の大人に成長しました。ですから私は就職先を決めるのは“学生自身(自分)”であってほしいと願っています。これからの長い人生、長い長い職業人生の出発において、「人が決めたレール」であってはならないと考えるからです。そこに至るまでに家族の意見、大人の意見、職業人の意見、就職課やキャリアセンターの方の意見をたくさん聞くことはもちろん良いことです。ですが最終的には“自分で納得して決める”ことを強くお勧めします。



”今”の自分の状態を整理しよう

「内定」をいただいた複数の企業から、1社に絞る際に気をつけることは、

悩み過ぎて自分を見失わない!

あれこれ考えて悩み過ぎて自分で決められない学生さんは、情報を集め過ぎたり、人に聞き過ぎたり、まだ見ぬ将来を心配し過ぎたりという“心配性”の傾向があるようです。そういった場合は、軸を自分に戻す作業が必要ですね。

直感やノリで決めない!
面倒になって「まっ、いいか」と安易に決めてしまう学生さんの場合は、情報が少なかったり、一面でしか企業を見ていなかったりするケースが考えられます。多角的客観的にもう一度整理してみることが必要ですね。
人の意見に左右されない!
最初から人任せにはしないようにしましょう。「親が薦めたから(反対したから)」「先輩から来てほしいと言われているから」「企業の人が特に熱心だったから」などは特に要注意です。将来イヤなことが起こったときに「親が・・・」「先輩が・・・」「人事の○○さんが・・・」などと言い訳するのがオチです。自分の優先順位をもう一度整理してみましょう。


もう一度優先順位を整理してみよう!

就活を初めてから、もう半年くらい、早い方は1年近く経ったと思います。この間みなさん自身に変化はあったでしょうか? 始めた頃と今では、もしかしたら企業を選ぶ際の優先順位が変わってきた可能性もありますね。
みなさんはこれまでいろいろな人の意見を聞いてきたと思いますが、それらは過去からの実績と今の状況、そして想像される、むしろ都合が良い将来像の話が多かったのではないかと思います。でもよく考えてみてください。世の中に“絶対”はないし、“正解”もあるとは思えません。そう、企業の将来も、自分の将来もどうなるかは実はだれにも分からないのです。そういった意味で軸は“自分”にするのがよいと思います。そして「今の自分は何を選択して、何を捨てるのか」を明らかにするのです。



就職活動の仕上げとして

入りたい企業が決まったら、まずお礼と報告をしましょう。内定企業の担当者の方にはもちろんのこと、OB・OG、ゼミの先生、大学の職員の方、これまでお世話になった人にも報告するとよいでしょう。友人やサークルの仲間にも「お蔭様で・・・」といった形で伝えておくのもよいことです。
そして内定辞退をする企業には、速やかに連絡をしましょう。その際は、辞退の理由を明確にし、誠意をもってお伝えするのが良いですね。メールで済ませるよりは、お電話か手紙のほうがベターです。不誠実な対応は、次年度以降の後輩の就活に影響を及ぼすこともありますので気をつけて下さい。


これまで何度も言ってきましたが、就活は内定獲得がゴールではありません。社会人としてのスタートを切ることです。受諾するにしても辞退するにしても、これからは、社会人としての自覚と責任を持って行動しましょう。
最後に・・・残りの学生生活の過ごし方について一言。
「学生時代にしかできないこと」を思いっきりやって下さい!!




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